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広がる構成文化遺産

 太宰府市民遺産第4号「芸術家 冨永朝堂」を構成する文化遺産は、太宰府市民遺産提案書に記されています。例えば、太宰府天満宮延寿王院前の御神牛、アトリエ吐月叢、市役所1階ロビーの古都大宰府、学業院中学校にある宮村翁勤労の像などです。
 しかし、芸術家 冨永朝堂先生の作品は、太宰府市向佐野・吉松の方の家々に、遠くは熊本県小国町在住の方の家など、太宰府市内に留まらず広く存在し、またそこ・ここで物語とともに伝えられています。
 今回紹介するのは、冨永家もご存じではなかった作品です。
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 佐賀県三養基郡基山町にある農協基山支所前に建てられている「梁井幾太郎氏の胸像」が、「芸術家 冨永朝堂」氏の作品です。胸像の主である梁井幾太郎氏は、基山の近代化に尽くされた方で、基山農協の前身である協同組織を立ち上げられたことで、農協基山支所前にその偉業をたたえ胸像が建立されています。建てたのは、梁井幾太郎氏のご子息で梁井卓一氏が中心となって建てられたのですが、今はお亡くなりになり、卓一氏のご子息がご自宅に関係する写真などを額にして飾られ、現在もその偉業を伝えられています。
 その中に、昭和33年に撮影された梁井卓一氏ご夫婦と冨永朝堂氏の写真がありました。背後には幾太郎氏の胸像石膏型が見え、まさに基山農協前の幾太郎氏胸像が冨永朝堂先生の作品であることが分かります。
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 今回、冨永家と制作を依頼された梁井家のお二人をお引き会わせし、「互いに知らなかった」という会話とともに、新たな縁を結ぶことができた喜びを語りあっていただきました。
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 太宰府市民遺産を構成する文化遺産は、古代の大宰府がそうであるように、太宰府市内に留まるものではありません。新たな発見とともに、新たな縁を結ぶ素材としても太宰府市民遺産を構成する文化遺産は存在しています。